だしとうま味
昆布とかつお節、うま味の発見。二つを合わせると強くなる相乗効果を読む N3 レベルの読み物。
本文(日本語)
和食のおいしさを支えているものの一つに「だし」があります。だしとは、昆布やかつお節、煮干し、干し椎茸などからうまみを引き出した汁のことで、みそ汁や煮物、うどんのつゆなど、多くの料理の土台になっています。
このだしのおいしさのもとは「うま味」と呼ばれる味です。うま味は、甘味・酸味・塩味・苦味と並ぶ基本の味の一つだと考えられています。うま味のもとになる成分は、長い時間をかけて少しずつ明らかになってきました。
一九〇八年、池田菊苗という研究者が、昆布のうまみのもとがグルタミン酸であることを明らかにしました。その五年後の一九一三年には、小玉新太郎がかつお節のうまみのもとはイノシン酸だと解明しました。さらに一九六〇年には、国中明が干し椎茸などのうまみのもとがグアニル酸だと発見しました。この三つは「三大うま味成分」と呼ばれています。
おもしろいことに、昆布とかつお節を別々に使うよりも、両方を合わせて使ったほうが、うま味をずっと強く感じます。これを「相乗効果」といい、昆布とかつお節を合わせてとる「一番だし」は、この効果を生かした和食の基本のだしです。理由が科学で説明されるよりも前から、日本の料理では二つを組み合わせる方法が使われてきました。
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